大会長あいさつ

第35回 日本保健福祉学会学術集会 大会長

栗田 修司(龍谷大学社会学部 教授)​

 

 

 

 

 

「山は崩れて河を埋み、海は傾きて陸地をひたせり」という表現は、東日本大震災の惨状にも通じるものですが、これは1185年の大地震を鴨長明が方丈記に記したもので、平家物語も記されています。日本はまさに災害の歴史とともにあります。この災害時には、被災者支援としてボランティアや各種の専門家が活躍するようになってきました。しかしながら、その被災者を支援する人々の支援については、未だ十分な対応がされていると言い難い現状にあります。

本学術集会では、スイスの首都ベルンのケアチームの副所長であるKuchen氏に災害支援における地域を基盤としたボランティア組織について、支援者支援についても含めながらご講演いただきます。次にアメリカにおける消防署を基盤とした消防職員に対する支援に詳しい日本消防ピアカウンセラー協会の笹川氏にお話しいただき、これらを受けて、シンポジュウムでは、カウンセリングを研究されている児玉氏のコーディネートのもと、消防職員の惨事ストレスに焦点化して、大津市消防局救急隊員の桒野氏、元・湖南広域消防局長の三上氏、公衆衛生看護学がご専門の畷氏にプレゼンしていただき、救命救急士を経て僧侶をされている諌山氏にコメントをいただきます。こうしてコミュニティにおけるメンタルヘルス・サポート・システムについてスピリチュアリティの視点から考えてみたいと思います。


なお今回は、大津市消防局にご協力いただきます。大津市消防局は開催校である本学瀬田キャンパスを管轄し、防災の点でお世話になっているだけでなく、本学の学生が大津市機能別消防団員として活動に参加させていただいているところです。そのほか、ご協賛ご後援いただいている団体や、関係者の方々を含め、この場をお借りして深く感謝いたします。


このたびは、オンライン開催となりましたが、当日、皆様とお会いできることを楽しみにしています。

栗田先生写真.JPG